砂地。
以前の遺跡にもあったが、そことは違い今私達が居るのは「草原の片隅、吹き溜まりのように溜まった砂地」だ。
但し、吹き溜まりのようといっても相応に広い。地平線の向こうとまでは言わないが、それなりの時間走るなり歩くなりしないと抜けられないだろう。
そして、その砂地に住まう者……毒蠍が三匹、私達の前で鋭い針のついた尾を揺らしていた。
偽妖精と比較すると毒蠍はさほどの驚異ではない。大きな被害もなく駆逐を終えた。
さほどの驚異ではないのだが、蠍の尾の針は貴重な素材だ。それを上手く切り出さない事には蠍を相手にするメリットは半減する。
それらを上手く切り出せたかというと──見事なまでに、失敗。
一つ僥倖だったのは、探索で丸石を手に入れることが出来た事。これを青い宝石と組み合わせる事で「召喚印」と呼ばれる召喚術を強化する結界を得ることが出来るのだ。
すぐには活用できないが、これは荷物袋に大切に入れておこうと思う。
練習試合は、マジックナイフのテストを主体に行った。
術を上手く扱えないせいか、一度目は上手く作ることができず、二度目で漸く当てる事ができた。
以前ほどの精度は無い。再度の修練が必要となるだろう。フォウトさんに訓練をつけてもらう必要がありそうだ。
マジックナイフを扱うには短剣戦闘のイメージをしっかり持たなくてはいけない。そして今の私はそのイメージが曖昧だった。
このまま扱っても恐らく思ったように上達はしない筈だ。地道な実地訓練あるのみ。フォウトさんの予定を確認しておこう。
2007年06月03日
探索手記 -四日目-
posted by Altair at 04:18| Comment(0)
| 探索手記
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